反発しても、条件はそろわず。日本株の地合いは「守り」継続|2026年10月19〜23日

下げた株価が戻ってくると、「そろそろ買ってもいいのかな」と考えたくなります。

でも、値段が戻ったことと、新しくリスクを取れる環境になったことは、分けて見たいところです。

今週の「負けない地合い観測」は、前週に続いて守り。私の運用では、新規エントリーの見送りを続けます。

理由はシンプルです。VIX、信用需給、海外投資家の売買について、待っていた改善条件がそろいませんでした。

今週の結論:3つの改善条件は未成立

観測する軸 今週確認した状態 次に待つ変化
VIX 記録のある日ではMACDのGC・SAR上昇判定が継続 GC解消、またはSAR反転
信用需給 信用売り残は約6,671億円へ減少 売り残が8,000億円台へ回復
海外勢 現物・先物合計で約9,927億円の売り越し 買い越しへ戻る、または売り越し幅が大きく縮小

※これは私の観測ルールです。8,000億円という水準などは、市場共通の売買基準ではありません。一つの改善だけで総合判定を自動的に引き上げるものでもありません。

日経平均は約4%安。ただ、指数だけでは見えないことも

週間では、日経平均が4.03%安、TOPIXが2.46%安。日経平均は2週連続の大幅安となりました。

一方で、毎日すべての株が同じように動いたわけではありません。

19日は日経平均が下落する一方、TOPIXは小幅高。20日は幅広く売られ、21日は広く反発しました。22日は日経平均の下落がTOPIXより大きく、23日は日経平均が安値から戻しても、プライム市場では6割以上の銘柄が下落しました。

「指数が戻したから、市場全体も強くなった」とは言い切れない週です。

NT倍率(日経平均÷TOPIX)は、前週末の約16.07倍から15.81倍へ低下。ただし、これだけで値がさ株から他業種への本格的な資金移動が始まったとは判断しません。

信用需給:含み損が広がり、改善条件から遠ざかった

10月16日申込分の信用売り残は約6,671億円。前週から約950億円減り、私が改善の目安としている8,000億円台から、さらに離れました。

信用評価損益率も、前週の−6.58%から−10.41%へ悪化。信用買いをしている人の含み損が広がっていることを示します。

ただし、これは16日時点の数字。今週後半の下落はまだ反映していません。

信用買い残は約6兆6,640億円で、前週比約0.7%減。少し減ったとはいえ、この数字だけでは「信用買いの整理が大きく進んだ」とは判断できません。

また、買い残の金額は株価の変動でも動きます。減少額を、そのまま投げ売りや返済の金額と読み替えないようにします。

含み損が膨らんだことは警戒材料ですが、それだけで追証や投げ売りの発生を断定することもしません。

海外勢:前週の買い越しは続かなかった

今週確認した10月12〜16日週の海外投資家の売買は、現物が約3,654億円、先物が約6,273億円の売り越し。合計で約9,927億円の売り越しでした。

前週の約1兆1,025億円の買い越しから、再び売り越しへ転換しています。

一度よくなった数字が、そのまま改善につながるとは限らない。今回も、一週間の変化だけで判定を上げない理由を確認する形になりました。

なお、投資部門別の数字は「期間中の売買」、信用残は「ある時点で残っている建玉」です。同じ金額でも意味が違うため、直接足し引きはしません。

VIX:水準は下がっても、警戒を緩める条件には届かず

日本株の判断時に参照したVIXは、週初の19前後から一時16台へ低下し、週末の判断に使った米国22日の終値では再び19前後へ上昇しました。

私の観測記録では、20〜23日の日本株判断日に参照したMACDはゴールデンクロス(GC)の状態を維持。MACDとシグナルの差は一度縮まりましたが、最後は再び広がりました。

SARも、記録のある期間ではVIXの上昇判定を維持しています。

そのため、VIX層を「混在」へ戻す条件である「MACDのGC解消、またはSAR反転」は確認できませんでした。

※19日の記録は後から整理したもので、参照した米国16日足のMACD・SARは未記録です。指標が週を通して同じ状態だったとまでは断定しません。

日本株は米国株に対しても弱かった

NS倍率(日経平均÷S&P500)は、前週末の約8.53倍から8.22倍へ低下しました。

観測記録の終値で計算すると、S&P500の週間下落率は約0.47%。日経平均だけでなくTOPIXも、それを大きく下回りました。今週は、日本株の主要指数がそろって米国株に劣後した週と整理します。

NS倍率は同じ日付の終値同士で計算しています。ただし、米国市場の取引終了は日本より後です。この比較は週の振り返りであり、当日の日本株取引中に分かっていた数字としては扱いません。為替を調整した投資収益率の比較でもありません。

来週も、判定条件は変えない

まず見るのは、10月23日申込分の信用残。10月27日の公表予定分で、売り残が8,000億円台へ戻るかを確認します。評価損益率と買い残は補助材料として記録します。

海外勢については、10月19〜23日週の現物・先物合計が買い越しへ戻るか、売り越し幅が大きく縮小するか。VIXは、GC解消かSAR反転を待ちます。

あわせて、値上がり銘柄の割合、業種への広がり、NT倍率を見ます。200日移動平均線との位置関係は観察しますが、新しい判定条件としては追加しません。

FOMCは米国時間10月27〜28日。結果発表は日本時間29日午前3時、記者会見は同3時30分の予定です。日本株では29日以降の観測に反映します。

「守りが当たった」ではなく、条件を守れたか

今週は「守り」を続ける中で、株価が下落しました。でも、これを「下落を当てた」とは記録しません。

この観測の目的は、底や天井を言い当てることではなく、新しくリスクを取れる条件がそろっているかを確認することだからです。

株価が大きく戻す日もあります。それでも、反発した事実だけで底打ちとは決めない。今決めている条件を、次に出てくる数字にも同じように当てる。

来週も、その積み重ねを続けます。


データの基準と参照先

本稿の市場数値・独自判定は筆者の週次観測記録を基礎にしています。信用残・評価損益率は10月16日時点、投資部門別は10月12〜16日週、VIXの判断対象は米国10月22日足まで。海外先物は日経225・TOPIX先物と各miniの合計で、マイクロは除外しています。

VIXの終値は参照系列間に小差があったため本文では概数表示。MACD・SARは筆者の記録に基づき、今回同一設定での再計算はしていません。

本稿は個人の観測・運用記録であり、特定銘柄の売買を勧めるものではありません。

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